過激なダイエットのデメリット
身体に負担のかかるダイエットのデメリットとしては、「急激に体脂肪が減ると減少にストップがかかる」「体脂肪の大幅な減少で生理周期が乱れる」「エネルギー燃焼が低下して逆に太ることも」が挙げられます。

急激に体脂肪が減るとリバウンドにつながる
体脂肪は身体活動のための大切なエネルギー源で、その体脂肪が減っていくことは身体にとっては危機的な状況にもなりかねない。
そのために、急激に体脂肪が減るようなことがあると体脂肪の減少を抑え、逆に体脂肪を蓄積しようとする反応が起こる。
その結果として、やせにくく、そして太りやすい体質ともなりかねない。
無理なダイエットが引き起こすデメリット
体脂肪が正常範囲以上に減少するとホルモン分泌が乱れ、危機的な状況に対応するために必要のないところから順番に機能が低下していくようになる。
生命維持のために初めに必要がないとして低下するのは生殖機能で、無理な食事制限などをすると女性の場合には生理周期が長くなったり、生理が止まることもある。
皮膚への栄養の補給が低下して肌が傷みやすくなったり、皮膚の回復が遅れることも起こる。
エネルギー不足が疲労の原因に
また、全身の疲労が取れなくなるようなことも起こるが、これはエネルギー不足のために筋肉の中でのエネルギー代謝が燃焼不良の状態になって、疲労物質の乳酸がたまりやすくなるのが原因とされている。
無理な体重減少はダイエット失敗だけでなく
無理な体重減少は、かえって体脂肪の減少を抑えることになり、ダイエットを失敗させる結果となるばかりか、健康とともに美容にとってもマイナスになることがわかる。
用語解説
エネルギー代謝
代謝は生命維持のために細胞の中で行われる化学反応のこと。
代謝のうち三大エネルギー源(糖質、脂質、たんぱく質)を使ってエネルギーを作り出すことがエネルギー代謝。
このエネルギー代謝は細胞の中のミトコンドリアという小さなエネルギー器官で行われていて、糖質に含まれるブドウ糖、脂質に含まれる脂肪酸、たんぱく質に含まれるアミノ酸がエネルギーに変化している。
Questions and Answers
生理が乱れないようにダイエットするには、どれくらいの減量が適切ですか?
これ以上は体脂肪が減ってはいけないという不可欠脂肪量の割合は男性は4%、女性は12%とされています。
体脂肪率が12%を下回ると生理が止まるとされていますが、体脂肪率が15%を下回ると生理周期が乱れることが多いようです。
身体に負担をかけずにダイエットするには1か月に3kgほどが適度な減量だといわれています。
無理なダイエットをしても身体を傷めずに成功した経験がある人は、再び同じ方法で取り組めば成功するのではありませんか?
若いときには代謝も高く、ホルモン分泌もよくて、回復力もあるので、無理をしても耐えられるかもしれません。
しかし、年齢が進むにつれて体力が低下して、回復力が下がってくると、無理なダイエットは身体に負担をかけるようになります。
そのためにダイエットが続かず、リバウンドしてしまうことにもなりかねません。